こんにちは。院長の三井です。
今日は歯が抜けたまま放置しておくとおこる事についてお話したいと思います。
歯の欠損により、顎や口腔内は形態的、機能的に様々な影響が生じます。
歯の欠損による継発症には主に3つの段階があります。
歯の欠損による一次性障害
歯を失って早期に起こる障害として以下の項目があります。
・咀嚼能率の低下
・発音障害
・外観不良
・感覚障害
これが一次性障害です。
歯の欠損による二次性障害
1次障害のあとしばらくすると、歯や咬合、歯周組織に起こる病的変化がおこります。
歯が全部揃っている状態から1歯失われると、欠損部に向かって徐々に傾斜、移動します。さらに、欠損歯と対合していた歯は咬合接触がなくなるため挺出する傾向があります。また、残存歯の移動、傾斜、挺出は部分的に強い咬合接触をつくり、早期接触や咬頭干渉を引き起こし、かみ合わせが悪くなります。
また、歯と歯の間に隙間が空いてくると食べかすが詰まりやすくなります。その結果、辺縁性の歯周炎が生じ、う蝕も生じやすくなります。
これが二次性障害です。
歯の欠損による三次性障害
噛み合わせの変化により、顎の周りの筋肉や顎関節の機能に障害をもたらす事があります。
さらには全身的にも悪影響を及ぼすことがあります。
これが三次性障害です。
歯がなくなり、このような事が起こる前に定期的に歯医者さんに通って予防できると良いですね。
次回は歯を失った後の治療方法についてお話したいと思います。
ラビット歯科 院長 三井智治
参考文献 今こそ知りたいそろそろ知りたいデンチャーQ&Ap16p17